公文式国語学習の到達目標は「読解力を培い、高度な読書能力を養成する」ことにあります。このように最終的なねらいが読書能力を高めることにあるので、教材はみなさんを読書能力に応じた、しかもジャンルを問わない読書の世界へと導くとともに、読解力の向上のために様々な工夫がこらされています。
具体的な仕組みのひとつとしてAI~FIIの教材中に1つ上のグレードのすいせん図書の5冊を読む課題が組み込まれています。みなさんも新しい教材に入る前に、実際に「くもんのすいせん図書」の次のグレード5冊を読破することを目標としてほしいのです。Bの前にB5冊、Eの前にE5冊…というように、です。さらに具体的な例で説明することにしましょう。
「すいせん図書」の教材はAI教材121にはじめて登場します。ここで1つ上のBグレードのすいせん図書(1)『くまの子ウーフ』を10枚にわたって読んでいきます。ページによっては設問のある場合がありますが、学習教材相当の読解問題ではなく、1つ上のグレードの文章がイメージをともなって読めているかどうかの確認問題です。
130b面では『くまの子ウーフ』の続きを実際に本を手にとって読むことを薦めるとともに、本を読み終わってからの感想(おもしろかったところ、かんしんしたところ)を自由に書くか、気にいった個所(とくにたのしかったところ)を書き抜く課題があります。こうした10枚の形式はFIIまで同じように続いています。
読後の自由感想は、本に興味をもたせるとともに、自分の気持ちを自由に表出させることがねらいで作られています。もちろん、誤字・脱字や日本語の文としておかしな点があれば直しましょうということになりますが、基本的には評価の対象とはせず、採点に差をつけることはしません。その子どもなりによく書けているものについては大いにほめて、読書に対する意欲を引き出すとともに、読書の力を高めていくことを最大の目的としています。
教材で実際に学習する前に、先にその本を読んでみる目標を。では、具体的にどうやって教材進度をも上回るグレードの読書を実現していけばいいのでしょうか。
そのためには、まず読書を楽しいと思える気持とイメージ力、そして十分な音読力が必要となります。はじめて目にする文章の展開をイメージできてお話を楽しむ力、教材相当のスピードですらすらと読むことのできる力が読書を支えてくれます。とくにイメージをともなった音読力は、語句の切れ目や語と語の関わり、問いと答え、事実と説明、定義とその理由、心理と描写といった、文章中の「文法」ともいうべきものをとらえた読み方を可能にするための大前提となります。挿し絵を楽しみながら、声に出して元気に読むことから読書を楽しんでみましょう。
教材中の「すいせん図書」10枚に登場する本は「くもんのすいせん図書」の各グレード50冊のうちの上位5冊であり、これらは特に子どもたちに人気が高く、かつ各段階の導入として適した本を選定しています。ときには音読しながら、ときには親子で感想を述べ合いながら楽しい読書を心がけることで経験や想像の世界を広げていくための入り口にしてほしいと切に願ってやみません。







